島キャン4島目 釣りロマンを求めて。。。その2 多幸湾ファミリーキャンプ場

やまP

2018年06月11日 18:37



大海原を眺めていると「こんなところに住めたらなぁ」とつくづく思う。

だけど俗世にまみれた我々はやっていけないだろうし、たまに訪れてグータラするくらいがちょうど良いのかもしれない。

たまに訪れて釣りして宴会して焚き火して寝る。

たったそれだけのことなのだが我々にとってそれが一番大事なんだ、と大きな旅を終えるといつも気付かされる。。。


調布の盛り上がりすぎた夜はこちら







神津港の定食屋ですっかり気分を良くした我々は再びキャンプ場近くの多幸湾へ戻り、堤防でお魚の反応を確認。

この日は潮の動きが宜しくなく勝負は2日目以降だろうという予測を立てていた。

私は40グラムのジグで青物の様子見、TO-YさんとT山さんはワームで小物を誘う作戦です。

こんな絶景の中、釣りできるなんて最高ですね。

ねー?TO-Yさん?



っていきなり昼寝すか!?

前夜祭で飲み過ぎ、島で昼飯食い過ぎてりゃ眠たくもなるか。。。

寝不足でのジギングははっきりいって辛いし、潮も完全に止まっているようなので早々に穴釣りにチェンジです。



ココン!

小さなカサゴ。。。

味噌汁の具材にできなくはないサイズだけどリリースです。

続いてT山さんが安定のフグを釣り上げた。

渋い!渋すぎだぞ!



桟橋先端でサビいているとこんな珍客がヒット。

お目々がとっても可愛いイシガキフグ。

まん丸に膨れ上がり「早く海に戻せ!」と怒っているその姿に癒されました。

その後もベラとか小物ばかりで食える魚はかからず、奇跡的に釣れたアジを泳がせ続けたが日は段々と暮れてきた。

ワタシ 「さて、本日はそろそろ戻りますか?」

T山 「そうだなぁ。。。」

ジ。ジジ。。。

TO-Y 「ん? 今リール鳴らなかった?」

ワタシ 「まさか。。。空耳でしょ?」

ジジジジジジーーーーーーッ!

一同 「キターーーッ!?」

その突然の出来事に、置いてあった竿を慌てて握りしめ祈るような気持ちで合わせた。

ゴンッ!

のったーー!

ラインはPE2号なので慎重に巻いていく。

「どーせデッカいボラかなんかだろ?」と悪態つくTO-Yさんの声に期待が込められているのがわかった。

「ボラじゃないです〜!首を横に振っている!」

表層に浮かんできた正体不明の獲物はグネグネと体をくねらせていた。

ワタシ「ウツボ。。ですかね?。。。」

TO-Y 「ウツボだなぁ。。」



首を横に振ってたんじゃなく全身くねらせていたウツボはタモ入れする直前に惜しくもラインブレイク。

30ポンドのショックリーダーはその鋭い歯でザラザラです。

キャンプ場に戻り「まぁよくあそこまで戦ったよ」とか「ウツボでもいいから取りたかったなぁ」とか「魚めっ!ナメんじゃねぇ!」とか万が一の為に買っておいた赤イカを焼きながら言いたい放題盛り上がった。



明日は早朝4時起きで頑張るぞ!と乾杯。

朝まずめ狙いで神津港へ行く予定です。

今日思ったことは大物狙いなら泳がせ釣りに限る!ということ。

それにはエサとなるアジを釣らねば話になりませんがこの島のアジはどうも針を見切っている感じがしてならない。

作戦会議は遅くまで続けられ。。。



朝6時。。。

皆はまだ寝ているので一人で神津港へ出張します。

先行者の方に釣果を確認してみると青物は結構釣れているようです。

堤防は広く釣りしやすそうですが足元が濡れていて滑るので注意が必要。

釣り人も多く、酔っ払ったメンバーがもし落ちたら助けられない高さなのでここは我々には不向きと判断した。

島の親父さんに「カンパチ釣りたきゃ朝4時にこにゃいかん!」と言われました。

ハイ、寝坊したんです〜



港の調査を終えキャンプ場に戻ると朝飯の用意が。



そしてこの人はやはり朝からビール。。。

天上山に続く山道を一人で散歩し5号目くらいまで登ったけど、霧が凄くて戻ってきたそうです。

意外にもアクティブなT山さんは釣りも黙々とこなす。



今日は観光しながら釣具屋に寄り禁断のエサ釣りに手を出します(笑)



その前に多幸湾の近くから出ている湧き水を汲みに。

ここは「東京の名湧水57選」に選ばれるいるそうです。

湧き水で沸かしたコーヒーは美味いだろうな。



再び神津港方面へ戻り釣具屋さんで仕掛けを購入。

いわゆる観光スポットも島のこちら側に集中しているようだ。

それにしてもTO-Yさん、やる気の感じられる格好すね(笑)



かつて栄えた名組湾のトロッコは海に繋がっていたのだ!

旅の名物コーナーと言っても良い廃線跡探検。

神津島にもありました。

採掘運搬として使われたそれは先端部分にそびえ立つボンブというところまで延びていてウズウズしますが残念ながら立ち入り禁止。

長年潮風にさらされたであろうコンクリートの橋はかなり腐食は進んでいるもののしっかりと立っていた。

この名組湾の先へ行くと島の向こう側へ続くトンネルがあった。

しかしまたしても立禁に阻まれる。

ネットで調べたところ、どうやらトンネルの向こう側の道は土砂で埋まっているようなのだ。

見てみたい衝動に駆られるが。。。

ンン〜!神津島は焦らすねぇ!



そしてこちらは赤崎遊歩道。

自然の地形を利用したアトラクション施設っぽいですね。

透明度の高い海へ吊り橋の上からダイヴ!

出来るそうなのですが当然今の時期は誰一人いません。

それでいて台風か地震の爪痕なのか施設のあちこちが破損している。

夏休みまでには直るんでしょうか?

初心者の方がシュノーケリングするのにちょうど良さそうです。

なにせ小さな島だから観光と呼べるのはこれくらい。

我々にとっては釣りに集中できるので問題なし。

んじゃ、大物を釣りに多幸湾まで戻りますか!



ヨォォーシ!


カンパチ!ゲットだぜえぇ〜!

その瞬間、空気が変わり獲物が近づいているとわかった。

手にはジンワリと汗が滲み程よい緊張感のなか、未知とのファーストコンタクトに備える。

その間1〜2秒の出来事であっただろうか。

ガツン!

ドラグをきつく締め奴との勝負が始まったが硬い竿が大きく弧を描きラインは止まる気配をみせない。

只ならぬ抵抗は弱肉強食という食うか食われるかの厳しい世界で生きる魂の叫び。

死闘はギリギリの駆け引きの中で俺を奮い立たせ感動を与えてくれた。

そしてついに奴が正体を現した。

悪いな。。俺の勝ちだ。。。ありがとう。。。












という妄想をしてみたが 如何であろう?

カンパチとの駆け引き部分のディテールがいささか弱い。。。

まぁ釣ってないのだから分かるわけないのだ!

堤防に着くと地元の親子が釣りをしていた。

子供が泳がせのアジ子を釣りお父さんがそれを餌にカンパチをあげていたのだ。

それもいとも簡単に!!

お父さんと雑談しつつ目の前でカンパチをまたあげた。

「今晩、釣らないとメシ抜きなんですヨォ〜。。。ハァ。。」



自分でもとっさに出た一言に驚いた

もうお分かりでしょうか?

まさに施しを受ける作戦!をするつもりはなかったのだが、そう捉えてくれたお父さんが「持っていきます?」と結果的に憐れんでくれたのだ。

「持っていきます?」と問われて貰わないのは人としてどうかと思う!

ハイ、いただきます!助かりました!

こうして我々は竿も出さずにとれたてピチピチのカンパチをゲットしたのである。

早速その場で三昧おろし!

忘れてはならないのが、晩のオカズに頂いたカンパチをすぐに食い始めた。。。というところ。

お父さんも「いや、今食うのかよ!?」と心の中でつっこんだに違いありません。。。



身が締まったプリップリのカンパチを肴に、ついにはソーメンまで茹で始め「オマエラは一体何しにきたんだ!?」という周りの目を一切気にせず味わう最高の堤防メシ。

こんな贅沢はありませんな〜?

半身は醤油と唐辛子に漬け込んでおいて、夜はカンパチの漬け丼ダァァ!



それから夕暮れまで各々竿を出しのんびりまったりと釣りをした。

まるでだらしなく釣ろうという気概も感じられないのは、あのカンパチを味わってしまったからだと思う。

自分で釣ったわけでもないのに、ここまで満足させてくれたカンパチに、親子に大感謝だ。

それでも数回、大きなアタリがあったがいずれも青物かどうか怪しく「またどうせウツボだろう。。。」と、それほど満足しきっていた。



半日漬け込んでクーラーの中でキンキンに冷やした漬け!

失敗は絶対に許されないラージメスティンでの飯盒は緊張します。

鼻を近づけ20分間クンクンしまくり、まさに芸術の如きメシ炊きを披露することができた。

そしてTO-Yさんの味噌汁も最高の味付け。

この三位一体となったキャンプ飯に全会一致、文句ナシの史上最高評価をつけたのは言うまでもありません。



焚火にあたりながら今日1日を振り返る。

「お前はあそこで絶対断ると思っていた。。。プライドないのかよ〜?」とニヤニヤ笑うTO-Yさん。

そんなものは近場の大島あたりの海に捨ててきました。

お陰でカンパチ尽くしを味わえたのですから、そこは感謝して頂きたい(笑)

結局釣りとして満足のいく旅ではなかったものの、もう釣り方わかっちゃったから次回を見据えております。



翌朝、最終日。。。

イチバンのりで堤防先端をぶんどり、竿を出すがやはり我々の竿にカンパチはかからなかった。

ズルして良い想いをした罰なのだろうか?

それほど相変わらず周りはバンバン釣れているが、我々の竿には見向きもしないのだ!本当に面白いくらいに(笑)

しかし仕掛けをかえることもなくボケ〜っとその場の雰囲気を楽しんだ。

これは我々がやっておかなければならない儀式みたいなもんだからね



次回は。。。夏にまた訪れたいですね?

そしたらカンパチとウツボも、もっとデカくなってるだろう。

そん時は覚悟しとけ!



帰りもまたセスナに乗って。

小さな空港だが見送りと出迎えの人で常に賑わっていた。

島に帰ってきた地元の方をみていると途端に人懐っこい笑顔に変わることに気付いた。

確かにキャンプ場の姉さんも島の漁師も堤防の親子も最初は訝しげなそぶりを見せるが、皆打ち解けるにつれ屈託のない表情に変わっていったのを思い出した。

ここは暖かい人ばかりだったんだ。



神津島よ。。。

欲に染まった僕らを受け入れてくれてありがとう(爆)

少しは心が洗われた!



そしてすぐに薄汚れると思いますので、ヒマを見つけて訪れることにしましょう。。。

なんてったって調布から45分だもんね〜!

やっぱり遠い島より近くの東京の島の方がお手軽お気楽なのです。




下書きが全消えし。。。 やっとぬるぬる完結です。。。






にほんブログ村


あなたにおススメの記事
関連記事